1 ジュビラーテ(R.ジェイガー作曲)

 幼い頃から体育が苦手で、松山市立雄新中学校に入学した冨永少年(僕です)は、周りの友人たちがテニス部やサッカー部に入部していくのを横目にみつつ、迷わず吹奏楽部に入部した。

 身体の大きさと唇の分厚さからユーフォニアム担当となり、1年生にも関わらず吹奏楽コンクールのメンバーとなった(上手いとかじゃなく人数合わせだと思う)

 そんなわけでこの曲が、僕が1年生の時のコンクール課題曲だったので、生まれて初めて吹奏楽の曲に出逢った一曲となった。

 

 当時の雄新ブラスは顧問の先生がとても厳しく、叱られながら曲作りと格闘する毎日。土日も終日練習、あっという間に夏の本番を迎えた。

多分相当緊張して臨んだ松山市民会館の出番は、残念ながら全く覚えてない。ありがたいことに県大会を勝ち抜き、四国大会へ進むこととなった。その直後・・・・・・!!

「おい、冨永、おまえ今日からチューバに変わるけん。」とチューバのK先輩からの一言。

ええええっ!!と驚いたものの、3年生の言うことに逆らえるはずもなく、この日から僕のチューバ人生がスタートすることになる。(今はテューバと表記することが多いですが、昔はみんなチューバと言ってましたねぇ。)

さて本題。「ジュビラーテ」は『喜び』という意味らしく、快活なメロディーとリズム、とても豊かで美しい中間部から成る約5分の佳曲であると思う。

 

 中学1年坊主を驚かせたのは、同年に菊間中もこの課題曲を演奏していたカセットテープを聴いたときだった。

冒頭の木管のトリルから明らかに違う!

中学校では難しいフルートの2本の掛け合いが美しすぎる!

エンディングへの高揚感がなんじゃこりゃあ!!

菊間中は女子だけの少人数で、圧倒的な演奏をして全国大会初出場を決めてしまった。

すごい指揮をされる鈴木清先生が、まさかその2年後雄新ブラスの顧問として赴任されることになるなんて、当時の冨永少年は知る由もなかった。

 

 残念ながら中1の夏以来、「ジュビラーテ」を演奏していないし、生の演奏も聴いていない。

ただの個人的ノスタルジーにお付き合い頂けるなら、いよかんでもいつか指揮をしてみたい一曲だ。

 

 もう40数年も前のあの音楽室の匂いや先輩方の顔、母親が持たせてくれた茶色い弁当などが甦るにちがいない。

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コメント: 2
  • #1

    しげまつ (日曜日, 04 5月 2025 23:43)

    菊間で仕事してた時に保険屋のおばちゃんが「鈴木先生厳しかったよ~ゴスゴスやった(笑)」って思い出語ってましたわ。

  • #2

    らくさぶろう (月曜日, 05 5月 2025 09:47)

    ゴスゴス笑!